ランドスケープコンサルタンツ協会(CLA)次の50年へ
敗戦後、我が国造園設計の職能は、1950年を境にその黎明期を迎え、南北朝鮮動乱による米軍接収財産施設設計、東京都の戦災復興公園設計、旅館・ホテル・工場等民間施設の庭園設計など、戦前から匠の技を受け継いできた諸先輩が設計の分野を担っていた。 1954年社団法人日本造園学会は、IFLAに正会員として加盟した。敗戦後の日本において伝統的日本庭園文化を礎に、欧米先進国の造園も参考にしながら、造園職能活動が活発化していることを世界に知らしめるため、1964年5月第9回IFLA日本大会を東京・京都を主な舞台として開催した。このIFLA日本大会開催に向けて、日本における造園設計者の存在観を示すため1964年3月、現在のCLAの前身「造園設計事務所連合」が職能団体として誕生した。 CLAが創立50周年を迎えた今、自らの軌跡を振り返ると感慨深いものがある。反面、20世紀公園整備事業が盛んであった文明的進化の時代を過ごしてきた職能の現状と将来を案じている。 それは21世紀社会が文化的深化の時代に入り量より質、機能より物語、普遍性より独自性、客観性より主観性へと理解・評価の物差しが変化し、この多様化した社会環境に対し、ガラパゴス化ともいえる現象にわが職能が陥っているのではないかと懸念している。 この状況から、毛虫が蝶になって飛翔するような脱皮を図るために、従来型の職能分類・概念の枠を外して幅広い職能と仲間の連携、さらに、アジアを中心とした国際的な場での職能領域拡大などにこの50年邁進してきた。我々はこの経験を活かして、世界を凌駕する作品を創出する責務を負っている職能であることを自覚し、次の50年に向けての記念の節目として‘今’を受け止めたい。
by harutokobayashi
| 2015-12-17 19:17
| 公園管理運営士会
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