住まいの緑
住まいは生活の拠点であります。その内外の緑の質・量は生活環境的に大きな意味をもっています。しかもそれら個々の集積が都市景観の主体を形成するのであり、個人の住まいではあっても、そこの緑が都市環境整備上大きな影響力を持っていることを意識するべきであります。
住棟間の緑でも住まい手として窓からの景観を愉しめるように配慮しながらも、居住区全体の景観との調和を考えるべきであります。
日本の居住区は一般的に狭い敷地が多く、敷地の中に、成長が早く、緑の量が多い公園に植えるようなケヤキ、プラタナス、メタセコイヤ、ヤナギ、ポプラなど巨木になるものは一般的には避けるべきであります。
しかし、街区全体から見ると緑豊かな景観形成として巨木のイメージは良いのですが、長期的な樹木の成長予測をし、公的空間と私的空間によって緑の質を考える必要があります。