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公園から遊具が消える
NHKスペシャル 2007・2・18(日)午後9時~
「公園から遊具が消える。」
子供たちが公園の遊具によって冒険を楽しみ、遊ぶことができなくなるような出来事が続いているという。遊具による子供の死亡事故・怪我などが多発して、遊具の撤去がすすんでいるからという報道に愕然となった。
死亡事故・怪我などを誘発した遊具が、年間3400台撤去されているとのことであった。
私もここ10数年、孫たちと公園を利用する時間が多くなり、それなりに公園のあり方、中でも幼児が喜ぶ各種の遊具施設利用の実態を観察する機会が多かったが、今までたくさんの設計を担当した立場の人間として、他人事でなく注視した番組であった。このことをTLAの仲間にも話をした。
かつて、安全ブランコといわれていたベンチを向き合わせた形のブランコで、昭和35年9月20日に最初の事故が記録されてから、安全ブランコの名称はふさわしくないと、腰掛ブランコと呼ぶようになった。それがさらにブランコの携帯を表現した箱ブランコと呼ぶようになったのは20年くらい前からだろうか?
このような従来型箱型ブランコは、平成17年3月31日現在3600台設置され利用されていることから、今後、いつ類似の事故が発生してもおかしくないと思うと、早急に管理者はもちろん幼子を持つ親はその利用のあり方などを注意して見守り、安全対策に万全を期さなければならない。
横浜市川和保育園では、どきどきひやひやするような遊具で園児を遊ばせている姿が紹介されていた。そこには保育園長はじめ、保護者の目が行き届く範囲なるゆえ可能なことという理解もできるが、参考にすべきことが多かった。この保育園の石積(高さ約2m)に這い上がる幼児の姿を計測し、数値化して幼児の体格や遊び方、表情などを研究して、独自の遊具開発に挑戦するグループについても報じていた。
機械工学研究者、遊具のメーカー、母親などにより、安全でひやひやどきどきする遊具作りプロジェクトとして挑戦が行われている様子に、なぜもっと早くこのような研究をしなかったか、公園設計に携わるものの一人としておおいに反省した。
「産業技術総合研究所」(機械工学:西田佳文氏)では、ダミー人形を用いて箱ブランコの下敷きになった場合の実験を行っていたが、数値化された破壊力は説得力があった。
今までたくさんの遊具が設置されてきたが、このように科学的データーを用いて研究開発することはなかった。この番組の続編に期待したい。
いったん事故があると、遊具は撤去されてしまう現実。撤去の理由としては、
①修理したりするとメンテナンスの経費がかかり大変である。
②自治体など職員が不足している。
③遊具の設置によって事故の可能性が増し、管理責任が問われることを回避したい。
などが主な理由である
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by harutokobayashi | 2007-02-19 18:57 | 職能論