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西安世界園芸博覧会
西安世界園芸博覧会
 本年4月28日から10月22日にかけて西安世界園芸博覧会が開催されている。この博覧会については、本誌627号にすでに内容の紹介をしている。その後、計画途上の会場図を648号にも紹介したのでご記憶の方も多いと思う。
2009年2月会場計画の基盤となる景観計画総監修者として要請を受け、現地を訪問した時の印象では砂漠に近い荒涼とした印象が強かった。その後、訪問するたびに急速なクルマの急増によって、街中のラッシュはひどくなるばかり、クルマの排気ガスによる大気汚染と砂塵がひどい中、短期間に何回も現地を見てきた。
そしてついに6月4日博覧会を訪問することができた。開園1月前の3月19日にも工事中の現場を下見していたが、その時、果たして4月28日に開園できるのかと気になった、しかし、人海戦術で瞬く間に花苗など植えられ、見事に開園にこぎつけたパワーには改めて驚いた。
 メイン会場入り口は、広大な駐車場からの人の流れを5か所の入り口に分散化させ、各入り口では手荷物など空港と同じシステムでセキュリテイチェックが実施されている。
楽しい園芸博覧会場にふさわしくない感じがしたが、国情の違いを考えると仕方ないのかと思った。入場料金は一人当たり、平日普通券100元、指定日普通券150元、平日夜間券60元が基本で、入場者が多い祝祭日など特別な休日は入込者の急増を調整するために150元と入場料金を高くして観客の制限を図るなど、独特な運営が実施されていた。会期中の入込者数は1200万人と想定されたが、極端な混雑を避けるために1日最大7~8万人で平準化した利用を図るように運営上の配慮をしている。
5か所の入り口からの観客が広運広場を経て、会場主要部が俯瞰できる高さに設定されたトラス橋に導かれ、長安花谷を見下ろしながら、その先に超モダンにデザインされた創意館(テーマ館)、さらにその背後に高さ99m、13層の長安塔を望みながら進む、観客のほとんどは最初にテーマ館を見るために長い行列をつくる。このテーマ館の展示はジェイコム北京の難波哲明社長の監修の元、NHKも参加制作したもので、会期中ジェイコムのスタッフによって運営されている。先端技術を駆使した映像による水中トンネルを通して眺める魚群、回転する地球に映写される地球の表情など展示したものであるが、なかなか好評である。テーマ館を出て左前方には自然観(温室)が望めるが、テーマ館とともにイギリスの建築家によるそのデザインは評価でき一見の価値がある。
418haの会場の内、188haの水面の周辺に300余種の植樹がなされ、巨樹を含めて5万本の樹木が景観の基盤となって、見事に水と緑の空間再生が実現され、基本構想における会場景観イメージはある程度達成できた。また、この博覧会はAIPHのA2+B1のクラスに位置付けられて実施されたものであるが、総投資額85億元、会場規模、中でも188haの水面は園芸博で初めての大きさであるなど、A1クラスと十分いえる内容となった。
博覧会のランドマークとなった長安塔は、塔内の展示に国宝クラスの歴史的至宝など中国の工芸芸術が展示され圧巻であり楽しめる。
泰嶺山脈に生息する貴重な動物の展示、シルクロードをイメージした砂の芸術、世界の一流デザイナーによる庭園展示など、それぞれ学術性・芸術性が高い出展があるが、一般の人たちはあまり関心がないように見えた。しかし、この花の催事が地域の人たちに水と緑の環境への意識を高めることを期待したい。
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2011西安世界園芸博覧会 編集 | 削除

2011西安世界園芸博覧会の成果
 西安博覧会は2011年4月28日から10月22日まで計178日で、52カ国が参加した。国内企業及び都市の参加は58、国内外の来客は1572万人に達し歴代の世界園芸博覧会の中で来場記録を更新した。
 西安博覧会は109の室外展示園を設けており、ウェークイベント32回、並びに8500回の各種祭事を行った。
 本博覧会を通じて、参加各国、地域の特色ある園芸や彫刻、特に世界各地の植物700種あまりが4000株以上植えられた。また趣の異なる建築のデザインと、長安等などでは美しい国宝級の伝統芸術品が鑑賞でき、珍宝園では秦嶺山脈の希少動物を見ることができた。
 今回の博覧会は閉会後、418haの用地及び188haの水面をそのまま残して、西安生態都市のテーマパークとして、2012年4月28日から開園する予定である。
 データによると、今年5月から9月までの西安市への国内外来客者数4123万人に達し、平年の実績より実質44%増加した。
また、旅行収入が282億元で42%増、旅客運送数が1,5億人回で、12,9%増となった。
ホテルの満室率は90%以上に達し、新規雇用効果は2万人に達し、西安市全体の経済成長率を1.5%増加させた。
 西安世界園芸博覧会は「生態」という主題に「生態・文化・モダン」という地域発展の特色を強調したことで成功を治めることができた。
今後も民間資金の積極的導入などで地域発展の道筋をつけ、生態都市モデルとして大きな貢献をしテイク事が期待される。
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by harutokobayashi | 2011-07-04 10:23 | 国際交流