99昆明世博日本庭園その後
「99昆明世博」日本庭園探訪記
 この3月中旬、中国雲南省の著名な都市をめぐる機会に恵まれた。せっかくの機会なので、1999年5月1日から10月31日にかけて開催された、A1レベルの専門博覧会「1999昆明世界園芸博覧会」、(会場面積218ha)に当時日本政府が出展した日本庭園のその後の姿を確認したくて立ち寄ることにした。
この会場には2002年7月に,この世博会場周辺に生態都市建設をテーマとしたフォーラムを雲南大学と雲南たばこ会社が主宰することになり、参加を要請されて訪れて以来のことである。この時は、博覧会開催時に比べ樹草がよく根付いていて、日本庭園に植えられた松、日本からサクラの女王が持参した桜苗も順調に成長していて維持管理はさすが人手がある国だと感心したものであった。
 さて、今の様子は・・・と気にしながらメインゲートを入ると古代船、花柱のある大花壇はほぼ当初の姿を維持していたが、日本庭園の前に来て愕然とした。なんとあの日本の代表的な宮大工さんが、日本の技を示すべく苦心された休憩所がなくなり、巨大な鉄骨の建物が工事中であった。管理責任者の説明によると、日本庭園については、滝口、流れ、池、と塀は残すが、休憩所と花舞台は経営的に維持ができない、新しい建物には日本食堂と韓国食堂を入れるとのことであった。思い起こすと、高度な宮大工の技で、釘を一本も使用せず木組みしている匠による極美の作品が伝承されなかったことへの残念さはどうしようもない。2002年には休憩から庭を眺めるだけでは維持費が出ないということで、土産物など物販をしていたが・・・。
 今回立派な薬草園の茶亭で茶と雲南料理を馳走になりながら「公園管理運営士」として管理運営上のことについて聞いてみた。
 1999年から2004年までは、政府からの年間管理費10億5千万円で経営的に維持できたが2005年から経営状態が悪くなった。この状態を改善するために2009年から実績主義で管理会社15社を選び管理運営を民間に解放したが、政府系の職員300名、企業関係1700人が現在従事している。現在入込者数110~120万人で、その内90万人が団体客である。入場料は61歳以上は50%、70歳以上は0とのことである。
収入の55~60%は入場券、他は物販、賃料、飲食代とのこと。
2010年からは、管理を統括している政府系の企業は国有、土地は国有、経営権は民間とされ、国からの収入零となったことで政府系の職員の給料も自立させ、完全に政府から経営が解放された結果売上が増え、管理費も12億円に、経費は8億2千5百万円となり、利益が3億7千5百万円と改善された。さらに2012年には、管理費18億円となり、経費11億2千5百万円で利益が6億7千5百万円と急激に改善されているとのことであった。
このように売上至上主義によって経営的に改善され関係者は皆さん元気で自信に満ちていたが、日本庭園に集約させた庭と建物の伝統的技術がわずか10年で役割を終えたことに耐えがたい寂しさを感じた。(一元を15円で換算しています。)    2013・3

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現在のメインゲートは変えていない。
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日本の宮大工さんが腕をふるった休憩所
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休憩所の後に工事中の建物
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農の景を表現した棚田と花舞台も今は見ることはできない
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# by harutokobayashi | 2013-04-17 17:50 | 国際交流
単騎 千里を走る
高倉健さんが多くの人に惜しまれて西国に旅r立たれた。昨年の3月たまたま大理から麗江に向かう途中で日本四僧塔の存在を教えていただいた。昨年ブログに掲載したものであるがここに転載して偉大な俳優高倉健さんのご冥福を祈りたい。
「高倉健さんと日本四僧塔」
 明の洪武期(1368~1398)日本の僧人、逯光古、斗南、机先、天祥の四人が行脚して、大理にたどりつき、禅を勉強したり、詩を読んだりして中日の仏教文化の交流にまつわる美談を残したという。
1999年大理州の文化財関係機関は四僧塔の修繕を施した。大理映画パークができてからもこの塔は昔のままの位置に残された。
2005年初頭、日本映画の巨頭、俳優高倉健さんと中国の映画監督、張芸謀氏は、雲南省西部で「単騎 千里を走る」という作品を撮影した際、高倉健さんは、雲南省政府の人から明の時代における日本人僧侶の話を聞いて、約600年にわたり四人の四僧塔が丹念に保護されて現存していることを聞き心打たれ、日本四僧塔修繕工事にと、お金を寄付したことにより、今は立派な環境整備がなされ、建物の中には4人の僧侶が描いた書のオリジナルが展示されている。
 600年前に、海を越えて雲南省の高地、標高2〇〇〇メートル以上のこの奥地まで、どんな思いでたどりつき修行されたのかと思うと信仰の強さと、その強い心根を持った日本人僧侶の存在をを誇りに思った。
地元に愛され続けた先達の偉業にただ合掌あるのみ。
(2013・3・18)

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四僧侶の書が展示されている。
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# by harutokobayashi | 2013-03-24 16:15 | 国際交流
社会的認知度を高めるために
公園管理運営士の活用に関する要望書  公園管理運営士会 会長小林治人

 今日、都市公園に対するニーズの多様化、高度化や指定管理者制度等による管理運営業務への幅広い団体の参加と相まって、都市公園の管理運営はより円滑で効果的に推進すると共に、スポーツ、レクリェーション、市民協働、安全管理、植物管理、施設管理、環境教育、法令遵守等多様な管理運営に対する高度な専門知識や総合的なマネージメント能力が強く求められています。
 こうしたニーズに応えられる高度な知識、技術とマネージメント能力を備え、現場の実務責任者レベルに必要な「実務的な知識・経験及び管理運営に対応できる実行能力」に関する認定試験に合格した人材が公園管理運営士です。
 本試験は平成18年度から始まり、平成24年現在、公園管理運営士の資格登録者(有資格者)は約1,800名となり、全国で活躍しております。
 つきましては、国営公園の市場化テストの総括責任者等や都市公園の指定管理者に求める推奨資格、公園管理の品質評価に関する調査業務の配置技術者等として、公園管理運営士を是非ご活用いただきますようご要望申し上げます。
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# by harutokobayashi | 2012-12-10 13:58 | 公園管理運営士会
行動する公園管理運営士会
「公園管理運営士会」支部設立が進む
昨年4月1日公園財団から独立した「公園管理運営士会」は、まだ資格に対する社会的認知度が低いところから、地域ごとに支部の設立を推進して公園管理運営士の活用について全国の自治体などに要望をしていくとしている。
昨年9月26日には、東海支部設立総会が名古屋駅前「百楽」で開催され支部規約と支部役員が決定され、支部長には岩山健氏が選ばれた。昨年3月まで公園管理運営士会副会長を務め、東海支部設立に尽力された堀田勇氏が顧問に就任した。設立総会の後は、国営木曽三川公園管理センター長に「公園管理運営士制度の目指したもの」と題して講演が行われた。
11月12日には札幌の豊平公園緑のセンター講義室で北海道地区交流会が開催された。
最初に公園ボランテイア活動の紹介3件、プレーパークの事例3件が発表された。その後、公園管理運営士会理事の山下和史氏から支部活動の提案がされ、支部設立に向けた討議が行われた。小林治人会長からは、公園管理運営士の役割について説明があり、北山武征副会長からは、公園管理運営士資格をスタートさせた意義と、試験制度についていきさつが説明された。
9月26日東海支部が設立され、岩山健氏が初代支部長となって、役員が紹介された。
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11月12日には、北海道地区交流会が開催され、山下和史氏より支部設立について説明がされた。
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# by harutokobayashi | 2012-12-10 13:37 | 公園管理運営士会
造園設計事務所連合創設に参加した人たち
小坂立夫さんが描いた参加者スケッチ
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# by harutokobayashi | 2012-12-08 13:09 | 職能論
東京の緑を造った偉人達
12月7日は晴天であったため、日比谷公園の紅葉が美しかった。
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現代の造園設計界に新風を送り込んだ池原作品
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# by harutokobayashi | 2012-12-08 13:00 | 池原謙一郎
日本サッカー狂会
12月1日から来年1月30日まで、「東京の緑を造った偉人たち」展が日比谷公園緑のプラザで開催されているが、展示の中で池原謙一郎さんの設計作品と、「日本サッカー狂会」の旗などが展示されている。デザイナーでありながら熱烈なサッカーフアンであった氏をしのぶに之に十分な史料である。
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# by harutokobayashi | 2012-12-08 12:54 | 池原謙一郎
晩秋の樹木
神代植物園
晩秋の植栽空間は、紅葉・黄葉を楽しみながら樹木の固有の特徴がよく理解でき、植栽設計の意図が理解しやすい。緑のデザイナーはこの季節、公園緑地の植栽地を観察すべきである。
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深大寺
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# by harutokobayashi | 2012-11-29 18:33 | 樹木の景
5年後の庭
2012年10月上旬、日本ノルウエー友好の庭を、ベルゲン在住の友人、オーゲ・バレステットさんが撮影してくださった。5年の歳月で竹垣は交換の時期に来ているが、それなりの風情が出ている。
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# by harutokobayashi | 2012-11-10 03:47 | ベルゲン作庭日記
「東日本に花を咲かせ隊」活動状況
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東京大学OB/OGチームとK-Smailチームによる仙台空港公園への球根植え込み
写真提供:日本造園修景協会会員、K-Smail代表古積昇氏による。
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# by harutokobayashi | 2012-10-30 14:15 | 記録・含震災関連