自転車社会実現に向けて

「自転車通勤を楽しむ」
2007年8月にTLAの「設景研究室」を東府中に開設した。今までのアトリエが自宅から1.1Kmであったものが、約7.5Kmと少し離れたため、この機会に自転車を利用することとした。
調布の自宅から東府中の設景室に至る主なるルートは次のようなものである。
①調布市民プールから多摩川サイクリングロードを利用するルート
②自宅から品川街道を利用して府中第6中学を右折するルート
③自宅から調布市役所裏経由で。旧甲州街道を利用するルート
④自宅から調布市役所裏経由、甲州街道、若松町2丁目を右折するルート
これらのルートは、それぞれ同じ区間を往復するのであるがみな特徴があって面白い。
①のルートは、多くの自転車愛好者に混じってひたすら走る感じ、信号も無く自動車の心配も要らないサイクリングにはさすが快適で最適なルートであるが、復員(3m?)が十分でなく、プロまがいの高速自転車に突然音も無く追い越されていく時など、実に危険で、自転車事故の危険が潜んでいる。
また、街中にない川風にさらされ、向かい風の時などその抵抗感は想像以上である(年かな?)休日などは利用者も多く危険も増すが、カッコいい自転車の普及振りが十分うかがえる。私は通常このルートはもっぱら走ることに専念することになる。その場合、時間的には最短距離であるが環境を感じて走るには何か殺風景で物足りなさも感じる。それでも少年野球チームが練習している姿、それを応援するお母さん軍団などなど、横目に見ながら走るのも悪くない。
しかし、僕にとっての一番の魅力はこれから冬鳥の鴨など渡り鳥の観察ができることである。
②のルートを走るには、自宅から歩道と車道を使い分けながら鶴川街道を超え、その先に展開する品川街道の街路樹を楽しむことにある。このルートは、コブシ、アラカシ、ハナミズキ、トウカエデ、ヤマモモなど比較的良く整枝剪定されていて、樹種ごとの個性を活かした管理の仕方を観察するのにずいぶん役立つ、それと共に植栽構造のあり方、特に街路樹の下に目線以上の高さの潅木などが植わっている場合、支線から流入する自動車の見通しをさえぎっていて危険とか、植栽手法についてのいくつかの課題を読み取ることもでき、緑のデザインを考えながら走れるという特徴がある。
③このルートは、旧甲州街道沿いの旧農家の庭とか歴史的街道の面影をほのかに残した空間を走ることになる。庭先の花潅木など楽しめるということもある。ここは歩道が狭いため、自転車の一方通行であれば歩道を走ることは可能であるが、対向自転車が歩道を走ってくるとすれ違いはぎりぎりの幅員である。さらにそこに電柱があり妨げとなっている。このようなところをところどころ車道に避けて走るわけで、いささか自動車への気遣いが大変で危険度が高いルートである。
④新甲州街道沿いのルートは、府中に向かって左側、調布インターのところの歩道が利用しにくいこと、調布に向かって左側、味の素スタジアム前の歩道が分断されていて、府中から調布に向けて連続的に利用不可能などの問題があるが、この部分以外は全体的に歩道幅員が確保されていて無難に走れる。途中鉄道をまたぐ弧線橋は適度な勾配で足の鍛錬になること請け合いである。
このようにわずか7.5Kmのルートであるがそれぞれ視覚的変化(景色、構造性)機能的変化(安全性・スピード性)社会性(環境性、歴史・文化性)など特徴があって面白い。
これら主要ルートを横断的に結ぶルートは沢山あり、季節、天候、気分、時間などを考慮して組み合わせていく考えである。
自転車に乗って移動すると、車利用のとき、あるいはゆっくり歩いている時、気にならなかった地形の高低変化が実によく理解できる。
かつて、昭和二十年代のわが国における自転車は実に貴重な存在で、がっちりした荷台の着いた切り替えなしの実用車に重い荷物を積んで行商し、時にリヤカーを牽引し、二人乗り、など今の自転車社会と比較にならない利用がなされていた。最近でも中国の地方都市でその姿を見ることができるが、懐かしさを感じる。
昭和三十年代中ごろの様子については、私のブログに紹介してある「ぼろ自転車漫歩」を参照していただきたい。(2007年10月22日)
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by harutokobayashi | 2007-10-22 15:40
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