公園管理運営士会
(前文)
 都市公園の質を高める資格者集団となる公園管理運営士会が6月に発足した。公園管理運営士という資格制度は、都市公園の管理運営を円滑、効果的に推進するため2006年度に創設され、現在までに1350人を超える資格者が誕生している。初代会長の小林治人東京ランドスケープ研究所社長に、今後の活動方針などを聞いた。
(本文)
――会発足の意義と背景は。
 まだまだ不足しているとはいえ、公園緑地の量も一応の成果を挙げてきた。21世紀に入り、量の成長期から質の充実期に移行し、公園緑地を管理することが重要な時代になった。本会の発足は、社会のニーズに合わせて質をいかに維持するか、多様な管理業務の質をいかに担保するか、管理者の質をどう評価し高めるかなど、これらの命題を解決するために活動する会である。
――めざす活動イメージは。
 アメリカの2006年中小企業白書に紹介された「エコノミック・ガーデニング」の考え方が地域活性化の新戦略であることを知った。
 この考え方は、地域の個性、古いもの、地域住民の原風景的な潜在力を横断的に連携させるための情報プラットホームを位置づけ、そこで得た知識・情報を知恵に変換し、地域活性化戦略に採り入れようというもので、私は、現在全国にストックができた九万三千箇所の公園をそのための戦略基地とした地域づくりの時代が来たと考えている。
――日本の現状は?
 今日本では財政再建の御旗の元、公園の管理費削減など予算的に厳しい状況が続いている。このような状況の中で創造的議論が受け入れられる風土が乏しくなっている。今後は税金に頼らず、公園緑地経営が自立できる収益事業が可能なように、規制緩和策が必要だ。
地域力を高めた事例は
具体的イメージとしては、国営昭和記念公園が挙げられる。この公園の出現によって、かつての基地の町立川は芸術・文化の町に豹変し、文化の森上野公園に対峙して地域資産評価を高めている。
会員が留意すべきことは?
 20世紀を「知識の豊かさ」を競い合った”進化”の時代とするならば、これからは「知恵の豊かさ」を”深化”させる時代と呼ぶことができる。本会会員は、予期せぬ管理運営上の問題にも知恵者として臨機応変に対処できるゼネラリストであることが求められる。
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by harutokobayashi | 2008-09-15 05:18 | 職能論
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